インタビュー|神戸市東灘区の心療内科、精神科 大原こころのクリニック|うつ病・恐怖症・パニック障害
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医師のひとりよがりで診断はいたしません。患者さまのお話をしっかり聞くことが大切だと考えています。
社会的な要因がストレスとなって元気をなくされ、鬱の状態で来院される方が増えています。当クリニックでは、患者さまのお話をよくお聞きし、そのストレスを少しでも和らげられるようアドバイスを行い、治療を進めていきます。
医師を志して、精神科を専門にされたきっかけやエピソードを教えてください。
中学生の頃、どんな本を何冊読んだかを学校で競争していたこともあり、中学・高校時代は読書に夢中でした。しかし、クラスメイトが受験勉強をしている時も読書に熱中しすぎて、本業の学業がおろそかになってしまったのです。次第に皆に比べて少し落ちこぼれになりました。
そのことで、進路に悩むようになりました。内科も一度受診しましたが、そういったことで相談に乗ってもらえるはずもありません。その時に、文学、詩のほか、自己啓発、自律訓練法、心理学などさまざまな専門書を読んだことがきっかけで精神科の医学に興味を持ち、大学に進学してからは他の科も考えましたが、脳の研究にも興味があったので精神科に決めました。
どのような悩みを持った患者さんが来院され、どのような治療をされていますか?
会社や学校などのストレスによって、鬱状態でお越しいただく患者さまが多くいらっしゃいます。ご家族や友達に悩みを相談するのが困難な時に来院されるのではないかと思います。
自分自身でストレスを軽減するのは難しいところもあります。そこで、今ここだけに集中する「マインドフルネス」という考え方などを用いて、できるだけ患者さまがストレスを感じないようにするためのアドバイスも丁寧に行います。治療は患者さまに合わせたお薬を選んで、同意を得た上で進めていきます。
診察の際に心がけていることや、モットーを教えてください。
患者さまがお話しされていることをよく聞くことと、医師がひとりよがりで診断を決定しないことを心がけています。どのように支援していくかが大事なので、患者さまの背景を知ることができるよう、ゆったりと時間をとって、いろいろなお話を伺っていきます。
治療を進める上でもちろん指導はいたしますが、一方的にならないように気を付け、その方に合ったご提案ができるように努めます。
院内のデザインや空間でこだわっているところがあれば教えてください。
以前は今より明るかったのですが、患者さまから明るすぎるというご要望をいただきましたので、照明を少し落としながらも全体的に明るい雰囲気に調整しました。また、院内にはクラシック音楽を流し、より落ち着ける空間を演出しています。
患者さまへメッセージをお願いいたします。
どんなことでも心のお悩みをお持ちでしたら、一人で抱え込まずにご相談ください。一方的に薬だけを出すということはせずに、一緒に話し合い、幅広い治療法を検討しながら対応していきます。患者さまのお力になれるように、これからも心をこめて診療してまいりたいと思っております。